2007年05月01日

日記

うおおおお。
日中眠い。
けっこう眠い。
最近はこんな事あまりなかったのに。
早めに、ねよう。

■ポール・アンダーソン「焦熱期」
巨匠アンダーソンの長編。カタストロフィーものっぽいかんじがしたので、派手なのを期待して読んだら、地味で堅実で、細かい設定をキッチリ重ねていく重厚長大な、とても伝統的なSFだった。ハル・クレメントに捧げられているのが、確かになあって納得できるような感じ。最近は派手な作品ばかり読んでいたので、ちょっと拍子抜けしたけど、けっこう面白かったです。
でもやっぱり僕は軽薄長大な作品が好きです。

■秋山ジョージ「ザ・ムーン」
「ぼくらの」のモチーフになっていると言うことで、秋山ジョージの「ザ・ムーン」を読んでみる。シムーンではない。「ザ・ムーン」→「ジアース」、「糞虫」→「コエムシ」という感じのよう。設定は勿論全然違いますが。
九人の少年少女が心を一つにすると、動き出すザ・ムーンがなんか動いたり動かなかったりする漫画。最後はたしかに全滅。
般若心境を唱えてザ・ムーンが飛ぶシーンがすごいシュール。すごい格好いい。
全然おすすめできないけど。

■古橋秀之「冬の巨人」
今年になって三冊目。まさか四月までに古橋秀之の長編が三つも読めるとは、。
デモンベインやシスマゲドンなどどちらかというと軽いノリの作品が最近多かったのですが、今回のはしっとり読ませる系のだった。雰囲気は違うけどノウェムに近いような、近くないような。主人公はブラッドジャケットに似ているような、似ていないような。
終わらない冬の大地を歩く巨人ミールの肩にのる街にすむ人々のお話。
ずっと抑え気味の話なのですが、その分最後の数ページが凄い良かった

■「電波利権」
ン十年前に決まって電波の割り当てのせいで、レガシーなサービスが有用な周波数帯を埋めていて、携帯などは限られた不便な周波数帯を超効率的に利用せざる終えなくなっている。テレビとかラジオとか業務用の無線とか。電波を政府が割り当てるのは、電波が貴重だからという考えに基づくが、技術の進展でほぼ無限に利用できるんだから、解放したほうが社会の利益になる。という感じ。
細かい話では地方局が何故乱立しているか、何故ケーブルテレビが普及していないのかなどテレビ業界関係の規制とそれが出来た経緯が結構面白い。
情報サービス分野で垂直統合でやるのは時代に合っていないという話。
あるいは既得権益で喰っている人たちが政治力もある場合、効率化するのは難しいとかそんな話?
政治って大事だなあと思いました。

■百田 尚樹「永遠の0(ゼロ)」
青年が特攻隊員として若くして死んだ実の祖父を、その戦友へのインタビューを通じて知っていくという話。
薦められて読んだのですが、凄い良かったです。構成作家というだけあって、話の作りが物凄く上手く、最後のエピローグまで一気に読ませる。普通に泣きそうになりました。面接へ行く時に読んでいたら、とても面接という精神状態ではなくなりました。
お薦めです。

■紅玉 いづき「ミミズクと夜の王」
電撃大賞を取ったファンタジー小説。いろんな所のブログで取り上げられていたので読んでみました。あと表紙がすごい良かったのと。
悪くなかったです。というかすごい良かったんですが、個人的な好みから微妙にずれていて何故か乗り切れなかったのが残念。

■小林泰三「忌憶」
祥伝社から出ていた「奇憶」に、その主人公の元恋人と、友人を主人公にした二編を加えた短編集。「奇憶」はSF的なアイデアとホラー描写とリアルなダメ人間の主人公が混ざり合う怪作。
「器憶」は「奇憶」主人公の元恋人の話。他の二編よりは、素直にホラーとして楽しめば良いのかなあと言う感じ。落ちはああ、小林泰三だなあというか、この人はホント嫌なモノを書くのが上手い。
「危憶」はメメントと同じように記憶障害になってしまった男の話。人間の本質は何かという話なのですが、よくもまあこんなモノをかけるなあと思う。テーマと描写の禍々しさの絡み合いが上手いです。いや、変な感心の仕方なのですが。
三編を通じて人間性の解体というのが一つのテーマかと思う。脳髄工場の時も思ったけど、この辺はホラーというかSFですね。

■新井輝「私の愛馬は凶悪です」
ちゃうねん。

■山路達也「進化するケータイの科学」
携帯などの歴史と現在と展望について簡単に述べている本。イーモバイルの話やiPhoneなど、かなり新しい話も載っている。けど一年後には古びてそうだなあ。全般的にさらりと流しているけどカバーしている範囲は結構広い感じ。細かいところは別に調べてねと言うことでしょう。
とりあえず自分が移動体通信の技術にあまり興味がないことは分かった。

■小梅 けいと「くじびきアンバランス」
実は木尾士目がネームを書いていると言うことで一応読んでみた。こまわりとかずいぶんげんしけんと違った。書き下ろし漫画が……。なんでおまけ漫画で微妙に話が進んでいるんだ。


就職先決まりました。技術者になります。
まだ手続きあるけど、GW明けにやればいいのかな。
これで一年後には社会人かあ。