
ひっさびさに色を塗った。
勝手がわからなくて困る。
色を塗るのは面倒なので、適当でそこそこ見映えをする方法はないかな。
今回のも手抜きが過ぎるしなあ。
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「ストームブリンガー」マイクル・ムアコック
「闇の公子」に始まる平らな地球シリーズを最後にファンタジー小説を積極的に読むことはなくなってしまいました。いやまあ、今思い返せば積極的と言うほど数読んでいるわけでもないんだけど。
それで読まなくなった今思い返してみると、コレが俺にとってファンタジーだった! という感じで印象的な作品は幾つかあります。それはドラゴンランスだったり、平らな地球シリーズだったり、ロードス島戦記だったりするわけですが、その中でもとりわけ印象深いのはムアコックの「永遠の戦士」に関する作品群であり、特に言えばエルリッ・クサーガなわけです。
エルリック・サーガが強く印象に残っている理由は色々あります。単純に面白いと言うこともあるし、キャラクターが魅力的に感じられたこともあるし、「永遠の戦士」のなかでは一番最初に読んだために世界観が新鮮に映ったことなどもあるような気もしますが、やはり物語の最後、その終わり方による部分が大きいと思います。
それまでは大体大団円的な終わり方の小説を読むことが多かったため、エルリック・サーガのラストは、本当に衝撃でした。こんな話があっていいのか!? と。
その終わりは僕の趣味嗜好の一部分を決定づけた、ある意味では僕が読んできた小説のなかでも特別なものの一つだと思います。そのためか旧版を読まなくなってずいぶん経ってからでも、最後は(それなりに)鮮明に思い出せたものです。
というわけで新装版「ストームブリンガー」。内容は、旧版「黒き剣の呪い」から「タネローンを救うために…」を引いたものと旧版「ストームブリンガー」をあわせたものになっています。セレブ・カーナに復讐を果たし、ザロジニアに出会うことで、エルリックはようやく長年求めていた平穏を得る。しかし新王国では混沌と契約した魔術師と手を結んだザロスト王による周辺諸国への侵略戦争がおこり、世界は不穏な空気に包まれ始める。
そしてエルリックの運命もついにクライマックスに向かう。
クライマックスですよ。クライマックス。ようやっと得た平穏も長くはなく、因縁深いパン・タンの、神政官長ジャグリーン・ラーンと混沌の勢力によって世界は破局に向かい、エルリックも運命にしたがい、かつて使えていた混沌と対峙することになる。
地獄の公爵との戦い、混沌に飲み込まれた世界、法の神々と混沌の神々の戦い、ジャグリーン・ラーンとの決着、<天秤>、そしてストームブリンガー。
神々の戦い、世界の終末と創造、そしてハッピーエンドともバッドエンドとも言えない、物語を決定的に終わらせながらもそこに先を感じさせる最後、と思春期の僕には想像もつかなかったようなスケールの物語がそこにはありました。今の僕が読んでも、当たり前かも知れませんがあの頃のようには読めないと思います。おそらく僕が読むべき時に読めた、幸運な小説の一つなのでしょう。
勿論そういった僕のお思い入れをのぞいても面白いシリーズであることに間違いはありません。ファンタジー好きで読んでいない人はいないでしょうが、そうでない人でも多少なりとも興味あれば楽しめるのではないでしょうか。表紙もすっかり変わってなんか一般受けしそうなのになっているし、高いことに目をつぶれば手に取るのも悪くないですよ。
付け足し
「MICHAEL MOORCOCK'S ストームブリンガー」
というTRPGが出たようで、資料として買おうかとも思ったけど6000円オーバーはさすがに無理。表紙も「黒き剣の呪い」の使い回しだしなあ。
付け足し2
収録されなかった「オーベック伯の夢」「タネローンを救うために…」あたりは果たしてどこかで拾われるのだろうか。欧米では別冊の短編集に収録されているようだけど、刊行予定を見ている限りその様子もない。
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「20世紀SF�� 1940年代 星ねずみ」短編集
最近からかは知らないけどSFに強い河出出版のSF短篇シリーズ。どうでもいいけど河出出版ってなんて読めばいいのか悩んでいたのですが、普通に「かわで」でいんですね。いや、本当にそのまんまでいいのかなあと言う疑いが。
で、20世紀SFという短編集のシリーズですが、十年代ごとに代表的な作者の代表的な短篇を選び、20世紀のSFを俯瞰しようという試みのシリーズのようです。この本はその一巻目、1940年代の代表的な短篇を集めたものです。
とりあえず作品を載せると以下の通り。
星ねずみ フレドリック・ブラウン
時の矢 アーサー・C.クラーク
AL76号失踪す アイザック・アシモフ
万華鏡 レイ・ブラッドベリ
鎮魂歌 ロバート・A.ハインライン
美女ありき C.L.ムーア
生きている家 ウィリアム・テン
消されし時を求めて A.E.ヴァン・ヴォークト
ベムがいっぱい エドモンド・ハミルトン
昨日は月曜日だった シオドア・スタージョン
現実創造 チャールズ・L.ハーネス
さすがに打つのが面倒なので、Amazonから取ってきました。どうでもいいけど、ヴァン・ヴォークトがヴァン・ヴォートになってた。
さすがのそうそうたるメンツです。といってもウィリアム・テンとチャールズ・L.ハーネスは寡聞にして読んだことないのですが。後者は名前も知らなかった。
また、10年間という長いスパンのなかから選んでいるので、収録作品も外れがありません。
ブラウン、クラーク、アシモフ、ブラッドベリ、ハミルトンといった割と読んでいる作家に関しては、面白いけど大体予想の範囲(というとちょっとアレですが)だったのですが、読んだことなかった作家や、ハインライン、スタージョンといった好きじゃなかった作家のも面白かったのは収穫でした。と言うわけでそのあたりとか雑感を適当に。
「星ねずみ」あーブラウンはやっぱり長編の方がいいなあ。
「万華鏡」の最後は009の地下帝国ヨミ編に影響与えたのかな。偶然というほうがありそうだけど。
「鎮魂歌」 割と叙情的? プラネテスとか好きなひとはいいかも。
「美女ありき」 サイバネティクスとかの先取りかな。技術より精神面が中心。ちょっとしつこいがなかなかいい。
「生きている家」 性質を容易に変える材料というのはコラプシウムにも出てきたなあ。これはそれほど理論的なバックグラウンドがあるわけでもないけど。恐怖小説より。
「消されし時を求めて」 やっぱり読みにくい…… 棚にあるが読むつもりのない「非Aの傀儡」はいつか読むときがくるのだろうか。
「昨日は月曜日だった」 この前読んだベスターの短編集にもちょっとに他味わいがあるが、ユーモアの味付けがこっちのほうが強い。
「現実創造」 科学におけるパラダイムシフトを逆手に取った作品。理論が観測に先行するという話。面白いが、最後がアレ? ってかんじだった。
作品も面白かったけど、解説も良かった。気にはなっていたけどきちんと調べることのなかったSF史が簡潔にまとまっていて読み応えのある解説だった。興味深かったのは、「サイエンス・フィクション」と言うジャンルというか呼称は、所謂パルプフィクションといった大衆娯楽的なものに対するアンチ・テーゼとして生まれたものであると言うこと。それ以前は「科学ロマンス」というジャンルで呼ばれていたらしい。今の視点から見ると両方一緒のように思えるけど。そういう意味では母体となったジャンルを食ってしまったとも言えるのかな。コレもある意味でのSFの浸透と拡散かな。
値段が高いことと表紙がちょっとアレなことを除けば良書で、シリーズ全巻是非そろえたいんですが、一冊千円ってのは今の僕には高いなあ。授業も始まるし、書籍部で買うか。