2005年03月27日

12 空を飛ぶ椅子

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ジェットエンジンをつけた椅子に少女が乗って空を飛んでいる、という絵です。特殊フィールドによって風圧は百分の一以下に抑えられ、吹き飛ばされることはありません。

kobiyasi君がお絵描きまらそんに参加するようです。がんばれ。じゃなかった。がんばろう。

久々に本屋に行ったのでいろいろ購入。
とりあえず漫画コーナーでもっけの四巻と、銃夢ラストオーダーの七巻を購入。銃夢は正直買い続けるかどうか悩む。うーむ。あとすっかり忘れた英文法の本を一冊購入。やるのか? ほんとにやるのかおれ。文庫コーナーで小説版エマと、いつの間にか文庫化されていた太陽の簒奪者を購入。明日読む。あと友人のサイトを見てSFマガジン四月号を購入。イーガンが読みたくて。どうでもいいんですが、僕の少ない読書量だと昔の名作SFとか押さえていると新作に全然手が回らないのでどうしようとか思ったり思わなかったり。いまのところ昔の作品優先の感はありますが、古典になれなかった作品は容赦なく目録落ちするので手に入れにくかったりする。はやく書籍の電子化とか、オンデマンドとか一般化しないかな。
 
 映画化するというので予習がてらに四年間ぐらい放置していた暗 闇のスキャナーを読了。
いや、これは素晴らしいですね。放置していたのが実にもったいない。高校のときに読んでおきたかった作品です。
 どこからともなく供給される麻薬、物質Dについて探るため、覆面麻薬捜査官アークターは捜査官ナカマにも知らされずに中毒者グループに潜入していたが、ある日上司から、自分自身を監視するように命令される……
 という感じでああいかにもディックだなあというあらすじではあるのですが、訳者後書きにもあるように他の長編作品とは結構毛色の違う小説です。ユービックやら他の作品にはいつもあった超常的な存在、あるいは現実が崩壊して高次元の現実が出てくるということもなく、ただひたすらに現実は確固として存在し続けます。そのかわりに、崩壊していくのは登場人物の精神、というか麻薬漬けになった脳みそなのです。登場人物は背後に存在するものにあやつられるなどということはなく、自分の判断ミスによって破滅の道を歩むというだけ。その人の現実が崩壊しても、作者を含め周りの人間は廃人となった彼を冷静に見つめている。そんな話を作者は非常に同情的で感傷的な視点で描いています。
 こういう話は高校生のときの自分がとても大好きだったので、当時読んでいなかったのが残念でなりません。今は昔のようには読めないので。
 そういえばディックはヴァリスでその超越的な意味不明さに打ちのめされ、聖なる侵入で挫折してから読まなくなりました。だれかヴァリスを理解できた方は僕に教えてください。
 しかしヴァリスを傑作というひとはよくわからないなあ。
 というわけで暗闇のスキャナー強くお勧めです。と書いて読む人は間違いなくいないわけですが。