2005年06月27日

46 怒る男

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折れた魔剣を読み終わりました。
考えてみればファンタジー読むのずいぶん久しぶりのような気がします。

最後に読んだファンタジーってなんだろう。ウォーターシップダウンのうさぎたちかな。いわゆるハイ・ファンタジーは高校の頃から絶えて久しく読んでいませんでした。最近読む本はSFばかりで。そもそも小説ばかり読むなと言う気もしますが。

折れた魔剣の事は一応高校の頃ころ知りました。エルリック・サーガに出てくる、ストームブリンガーという剣のモデルが、折れた魔剣であるという事を聞きずっと読みたいと思っていました。最近は思い出すことも無かったのですが、こうして再版されて読めるというのは実に幸せなことだとおもいます。

で、折れた魔剣、評判通り名作だと思います。
かなり久しぶりにファンタジー受容体が活性化したような気がします。読んでいるときの興奮は妖女サイベルの呼び声の時並でした。
人間のすんでいる世界の隣にある、エルフ、ドワーフ、トロールなどがすんでいる<仙境>を舞台に、取り替え子であるスカフロクの一生を描いた悲劇的なサーガでありかなり神話色の強い作品でした。特に北欧神話が大きく扱われていますが、一方で新しい神としての白いキリストや、少し名前がでるだけですが、鬼なども出てきています。
舞台も、完全に架空の世界ではなく、古代英国や北欧を扱っていて、なんかこう、妙に実在感のある話でした。
とにかくファンタジーが少しでも好きなら読んで損はない作品だと思いました。なんでこんな小説が、今まで手に入らない状態だったのか理解できません。
あとなぜかハヤカワのSFレーベルで出ているので注意が必要かも。

作者は物理学科を卒業して研究者を志望したけど就職難で作家になったようです。SF作家としても業績を上げた人が一方でこんな素晴らしいファンタジーも書いているんだから、ぼくにとっては就職難様々だなあと思ってしまいました。あとは絶版になっている他の本が再版されれば最高なのですが、とりあえずは古本屋で探そうと思います。

あと他のファンタジーも読もうかしら。
2年とか3年とか積んでいる本が結構あるのでいい加減読まないと発酵しそうだしなあ。永遠の王とかエルフランドの女王とかですかね、読むなら。


今更ですが「雲のむこう、約束の場所」を見ました。
背景とかすごい綺麗だし、ハッとするようなシーンも結構あるし、SF映画と言うことでぼくとしては嬉しかったりと、ポジティブな要素は結構あるんですが、なんかこう、もうちょっとどうにかできなかったのかと思います。
詰め込んだ設定が多すぎるのか全然説明できたいないんですよね。結局塔がなんだったのかさっぱり分からないし、なぜヒロインが塔に影響を受けたのかも分からんと言うか、そんな説明で納得できるかという話だし。ちゃんと時間内に納得できるように作ってくれよう、と。
あと好みの問題ですが、ちょっと感傷的杉
新海誠の背景は長編アニメではうるさく感じることもありますが、うまく嵌ったときのパワーはすごいですね。病室で二人が再会するシーンとか結構鳥肌モノでした。
でも声優下手でない? これ。

ほしのこえのアレっぷりに全く期待しないで見たのですが割と楽しめました。
しかし、公開の一年以上前にアップされた予告映像の方が面白そう。今見返したのですが、ずいぶんと話の内容が違います。というか予告映像と実際の映画で同じカットがほとんど無い……。しかも予告映像の話の方が限りなくよさげ。一時間半で収まらないから変えたとかなんかなあ。使われた無い台詞いっぱいあるし。
んーなんか残念な感じ。


漫画版の皇国の守護者を読みました。
面白いですね。すごい面白い。
面白いし、絵がすごいいい。ものすごい好みです。
話も原作が佐藤大輔だけあって悪いわけもなく。しかし台詞とかをみていると、いかにも佐藤大輔だなと思いました。佐藤節というのが何となく分かるような気がします。
原作の一巻が確かあったから読もうと思ったのですが、見あたらない。誰かに貸したような気もしないでも無いので、もし此処を見てたら返してくれると嬉しいです。