2006年11月06日

最近読んだ漫画

□篠房六郎「ナツノクモ」7巻
おお、なんかもう結構続いているなあ。
前巻の流れから、クロエ中心で話が進むのかと思ったけど、そんなことはなかった。相変わらずタランテラ防衛戦の話。
まあいつも通り面白かった。

□幸村 誠「ヴィンランド・サガ」3巻
ぎゃーなんだこれ。幸村誠は神か何かか!? 話は面白いし、絵もなんというか、上手すぎて触れそうな感じ。本編もいいけど、特別編もなかなか。もちろんユルヴァがいいというのもあるんですが、戦闘以外にもこういう生活系の話もガッツリ入れて欲しいなあと思った。
発売間隔が広い忘れがちだけど、純粋に単行本だけ見れば話の進みも結構いいし。
あえて難を上げるとすれば表紙はアナログでやって欲しかった、ぐらい。
いやほんとコレで半年に一回ぐらい単行本が出れば何も言うことはありません。

□遠藤 浩輝「エデン」16巻
ここまで来たか、という感じ。もう誰に向けているのかよくわからない感じは多々あるけど、多分僕みたいに好きな人もいっぱいいるんでしょう。僕の周りにはいないけど。
所謂「幼年期の終わり」の系譜に連なる作品なんだけど、ここまで描いてくれるとは思わなかった。この作品を描くきっかけだったと作者の行っているらしいエヴァなんて、単なる丸投げだしなあ。
色々伏線も回収され、因縁の対決にも決着がつきつつあり、話は終わりに収束し始めている感じがする。あとどれくらい続くかはわからないけど、どう終わらせるかというのは非常に楽しみ。

そういえば、みんな意外と遠藤浩輝の絵がかなり変わっていること知らないんだよなあ。元々上手かったけど、それに加えてかなり読みやすいいい絵になっているんだけど。最初の方は読んでも、最新刊まで読んでいる人ってあんまりいないんだろうなあ。

□石黒 正数「それでも町は廻っている」2巻
下町邪道メイド喫茶漫画、待望の二巻。今巻も非常に面白かった。なんというか、会話のテンポがもの凄くいいよなあ。トン、トン、トンと小気味よくやりとりが続くのが読んでいて気持ちいい。キャラもいいよなあ。今先輩がかなりいい感じでプッシュされてた。
話の幅も結構広く、工夫されていて面白い。今作では表題作も良かったけど、SF好きとしては藤子・F・不二雄チックな趣のある「穴」がかなり楽しめた。宇宙人語を訳すと、話の印象が変わるという仕掛けもいい。
全体的に作者のミステリ趣味が上手く昇華されていて、ちょっと変わっているけど目新しく面白い漫画になっていると思う。

□久世 番子「暴れん坊本屋さん」3巻
面白かったけど、やっぱり一巻に比べればパワーダウンした感じは否めない。こういう類の実録的な本は読者が知らない(けど興味のある)世界のことが読める、と言うところが大きいので、長く続ければどうやってもネタのパンチは弱くなってしまうんだと思う。というわけで、三巻で終わりというのはなかなかいい具合だと思った。
本が好きな人間に取ってある程度興味はありつつも、実態の知れない本屋の実情を楽しく読めるいいシリーズだった。