2006年11月22日

無題

某大学の漫画研究会のお絵かき掲示板を見ていたら、絵に関するノウハウの継承をきちんとやろうとしている人がいてちょっと感心しました。それが実際質の向上に役立っているかまでは追っていないのでよくわからないけど。
音楽系サークルが後進育成に熱心であるように見られるのに対し、漫研やそれに類するサークルはその手の物がやられていないように思われる。まあ、少なくともうちはそうだという話で。試みがないわけでもないけど、属人的でありシステムとしては根付いていないし、これからも根付くことはないだろうと思う。
で、何でかなあと思い、教える側の要因と教えられる側の要因等を考えてました。
教える側、というか立場的に教える側に立てる上級生としては、自分が教えられるだけの技術があるとそこまで自信が持てるわけではないとか。教える技術の構築から始めなきゃいけないので大変とか。
あと後輩のが上手いなんてこともある、というのもあるか。
教えられる側としては、絵に対する好みや評価方法が異なっている場合、考え方を受け入れる気になれないとか。教わりたいと思う人があまりいないとか。まあこちらも色々考えられますが。
しかしその辺は音楽サークルでも同じ訳で、そこは上手くやって教育システムを成立させているんだと思います。んじゃ何が違うのかなあと思ったら、根本的に違うものがありました。つまり成果の評価が全体に与えられるか個人に与えられるか、と言うのが決定的な違いなのかなと。
音楽は一人の失敗や技術不足は全体に迷惑をかけるし、成功は共有される物だろうけど、漫画のうまくいく、いかないはそれぞれの作品を描いた人間にとってだけのものということです。勿論会誌という形で本に纏めて一つの成果物にするわけですが、良くも悪くも纏めるだけです。
個々人の技術向上や技術不足が全体に何ら影響を及ぼさない以上、教育システムが例え成立しても持続することはなさそうです。絵を描く系のサークルでは、共同作業になるだろうアニ研はその辺はしっかりしてそうだなあと思うんですがどうなんでしょう。ん、そういえば美サクとかはどうなんだろ。
上手く教育システムが廻れば、年を経るごとに全体のレベルがあがるのかなあとか前ちょっと思っていたんですが、難しそうだなあという話です。何もしていない僕が偉そうに言うなとという感じがしますが。