そんな時もある
最近何となく思ったことを、ラブレターを書いたら朝起きた後に間違えなく後悔する時間帯の魔力に身をゆだねて書いて、あまつさえ公開してみる。後悔と公開とがかけてあります。
品質によらず漫画は完成させることが大変、というのは漫画を描くときにはいつも思うのですが、それとは関係ありつつもイコールではないところに、漫画を完成させられない人がいる、と言うことがある様な気がする。品質によらず。
それは漫画に限らず小説にしろゲームにしろ、音楽もそうなのかな? わからないけど、所謂モノを作る趣味では、そもそも完成させるようになるというのは結構困難なのかなと思う。
僕の知っている創作漫画の範囲ではキッチリ話を作って作品としてまとめられているのは必ずしも多くはないように思われます。続き物にしてしまったときなどは悲惨で、結構な場合まともに終わらない。
結局モノが出来てこそ評価されるし、出来なければそれに対して何か言うことは出来ない。もしかしたら大傑作となりうるモノでも、完成していなければ一切の意味はないわけです。
だからまあ、質が高くても完成させられないよりも、質が低くてもとりあえず作品としてキッチリまとめて終わらせて欲しいなあと思う。上手い漫画を描きたい、というのは結局はそれからの話ではないかと思う。
で、何で完成させられないのかなあと言うのを考えると、面倒くさいからとか手間が掛かるから、というのは四の五の言わず描けよで終わるので良いんですが(漫画が描きたいならですが)、漫画なり絵なりに思い入れがあるというのが問題としてあるような気がする。
漫画が好きすぎる、というか。
漫画が好きだと、こういう漫画が描きたいと言うところに、非常に高い理想を抱いてしまうと思うんですが、当然殆どの人は最初からそんな風に描けるわけがない。高い理想と自分の実力の差にギャップを感じてしまったり、理想的なものをどう作ればいいのかわからないと言うところで迷ってしまうと、手が動かなくなってしまう、と言うのが結構あるんじゃないでしょうか。
漫画を描くことが好きならそれでも描くんでしょうが、ある程度描けるようにならなければそもそも好きにもなれないんだと思います。経験上。
だから結局手持ちの実力で、描きたいモノを描いて、出来ないことを把握してそれを解決していくしか上手くなることは出来ないんだと思います。理想はそれで素晴らしい、OK。まあでもとりあえず描けるものを、と言うことで何か凄い短いモノでも、四ページぐらいでもキッチリ話を作って終わらせれば何か終わらせられるようになるのかなあと思ったりします。
個人的な話をすれば、僕は漫画よりはむしろ小説が好きなので、小説を書きたいなあと昔思って、色々書き散らしていたんですが、何だかんだできちんと終わらせられたモノはなかったです。それは上記の通りで、僕が好きな小説みたいな小説が書きたい! という思いがあって、でもまあ当然書けなくて、というのをやったあげく、結局漫画の方に行って小説は諦めました。
はじめから上手い小説なんて書けるわけないし、そんなふうに気負うことなく兎にも角にも書き上げれば良かったんですが、まあなんというか、結局出来ませんでした。
と言うわけで僕は漫画には一切の思い入れはなく、まんくらに入ってからもしょうもない漫画を書き散らしては居たんですが、下らないモノにせよ一応描き上げられたのはむしろ漫画にそれほど興味がなかったからかなあと思う。小説でやりたかったことをやりたいという漠然としてのはあったのですが、特にこういうのが描きたい! という強い思いはなかったので、その場その場で描ける範囲で描き上げてました。今見返すと酷いものですが。
そういうわけでダラダラ描いて居たんですが、三年ぐらいからちゃんと話を作ろうとし始めて、四年でなんとなくどういう感じで作っていけばいいのかというのがわかってきて、ようやく漫画を描くのが楽しくなりました。
んで今もM2になってまで漫画を描いていたりします。漫画を描く作業の殆どはしんどいばかりだし何でこんなことしているんだろうとも思うんですが、何だかんだ云っても漫画を描くのは好きです。
ってうわ、凄い勢いで恥ずかしい自分語りになった。
まあなんというか、実力やら技術やらがないにせよ、とりあえず出来る範囲ででも、話を作って描いて終わらせて形にしないと、そもそもスタートラインにすら立っていないよね、ということが云いたいだけです。上手下手とかはその後の話で。
どうでもいいんですが、今思い立って昔自分が書いた小説の断片を読んで凄い勢いで身悶えしているこの僕の心中を誰か察してくれると幸いです。恥ずかしさを通り越して快感に変わりそうです。