雑記
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グレンラガン面白いなあ。第一部第二部もすごい面白かったけど、第三部が面白すぎる。まるで一部も二部もコレのプロローグだったかのように思われる。ストレスとカタルシスのバランスが無茶苦茶上手いし、話のスケールの広げ方も絶妙。考えてみると、プロローグでアレを出したのもようできてるなあ。
第三部のロシウの立ち位置はグレンラガンの方向性からは否定されるのは必然とはいえ、そこは何とも悲しい気分になる。うーむ。
取り合えず第四部にはスーパー期待。
しかし21話は話運びが上手すぎてちょっと笑った。超効率的。
■舞-乙HiME Zwei 第四話
おお、なんか上手くまとまった。というか凄い良かった。第一話が神懸かってたのに、第二話第三話で脱力展開だったけど、第四話はよかった。舞-HiMEにしろ舞-乙HiMEにしろ最後が肩すかしな感じだったので全然期待していなかったんけど、裏切られて良かった。
次は前の世代の話。映像を見た限りはかなりよさげ。
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ニコニコはIDをハッシュ値で表示するようにしたようです。まあ、短期的な同一性がわかればいいというところで、落としどころとしてはそんなものなのかなあという気もします。実際、自作自演自体は笑えるだけで、別に誰にとっても不利益にはならんと思います。ランキング云々というのであれば、ランキングの評価方法を変えればいい話で。それにどんなにフェアなランキングにしたところで、自分が面白いと思わないと納得できない人は絶対いて、文句も出るんだろうし。
なんというか、真剣に自作自演を叩いている人を見ると、それはそれでカルシウムをとるべきではないかと思います。
■岡田斗司夫「いつまでもデブと思うなよ 」
伊集院光となにか互換性のある感のあった岡田斗司夫ですが、この一年で50キロもやせてガン!? とかいう感じなんですが、勿論病気ではなくダイエットに成功したのでそこで得られた知見とダイエット方法を本にまとめたのがこの本。ホントやせてる。
現代は外見が人の評価において非常に大きなウェイトを占めている。デブはどんなことをしていても、まずデブであると云うところから評価される。だからデブにとってやせることはコストもかからなくてリターンもめっちゃある良い方法であるダイエットしましょうやという感じ? 実際本人もやせてから仕事の評価も変わったとのことです。
あと太っている人は太る体質だからとかではなく、それだけ食べているから太るんだと言うことで普通の人と同じぐらいしか食べなかければ別に太るわけではない、とのこと。
と言うことでダイエットはレコーディングダイエットと云う自分が食べているものを全て記録して自分がどれだけ食べているのかと云うことを把握するという感じのやり方。別に苦しい思いをしなくてもやせられるとのこと。
へー。
でもやせてからはかなり老けて見える。
■サイトウ アキヒロ「ゲームニクスとはなにか」
ゲームの子供でも説明書を見なくても使い方を理解できるインターフェースなどのハードやソフトウェアの作りはテクニカルなモノであり且つ、ゲームにしか使えないモノではなく様々なところで応用可能であると言う話。
最近は特にWiiやらDSやらiPhoneで注目されている部分だと思う。結構面白かった。使いにくいモンね。色々。確かにどうにかなると良いけど。
あんまり関係ないけど、漫画でもこの辺は同じだなあ、とちょっと思った。そこまでいくと完全に一般化しすぎ何ですが。
■ヤマグチ ノボル「ゼロの使い魔」
被虐妄想+超人妄想+ファンタジーという感じがした。ずいぶん倒錯した物語だなあと思ったんですが、それは僕の読み方が間違っている気もする。まあ、それなりに。
ファンタジーなんですが、何というか。魔法とかでも顕著なんですが非常にゲーム的な感じが。ドラクエとかなんとかそういう感じ。
ファンタジーは異世界を感じさせるのが一つの大事なことだろうに、こういう孫引きひ孫引きしていくうちに漂白されて記号だけになってしまったファンタジーというか、そういった記号以外は現代社会となんら変わらないような世界を舞台にするなら、ファンタジーである必要があるのかとちょっと思う。
んですが、まあこういう百二十万回は繰り返されてて読む人が一度はどっかで触れたことのあるような世界設定なら、作品より読むときの最初の壁は低いし、よほど読まれるのかもしれない。キャラクターを楽しむのが本筋の作品のようなので、そういう意味では非常に合理的かなと思う。わざわざファンタジーにしたのも、主人公とヒロインの変態的な関係を現代では作りづらかったからとも考えられるし。
ルイズ可愛いね、キュルケエロいね、タバサ長門だねというそういう点では非常に良くできているわけで、もしかしたら必要な要素以外を全部切り捨てた刃物のような小説なのかも知れない。
■谷脇 康彦「インターネットは誰のものか」
だれのものでしょう。という話ではなく、これからもみんなのものであるためにはどうすればいいのかという話。インターネットというと話題になるのはサーバーとクライアントという端っこが主ですが、そんな陰に隠れてインターネットの幹線がヤバイことになっている、さあどうしよう。
旧来の電話サービスと違ってISPはインターネットの全体を把握してサービスを行っているわけではなく、基本的には来たパケットを目的地に近いほうへ投げる、というローカルな事をやっています。従来のインターネットでは相互扶助というかみんなでよろしくやっていきましょうで、上手くいっていたようです。しかし近年の動画サービスなどの隆盛とともに通信料が増大増大増大しているため、設備投資が必要となるのに、収益を十分に上げる当てがない。というわけでISPが悲鳴を上げ始めているという事のようです。
そんななかでかの有名な(?)「ネットワークのタダ乗り論」が出て物議を醸しているようです。ISP側からすると自分たちが投資して構築したインフラの上で大もうけしているのには納得がいかないとなり、サービス側からすれば接続料を払って居るんだからどうこう云われる筋合いはない、となるようで。まあ、それぞれ気持ちはわかるけど、なんにせよインフラに問題が起こると大変なのでどうするよ、というところ。このままルール無くインフラへの負担が大きくなると、とうぜんISPはパケットの制限などを行わざるを得なくなるが、そういった中でネットワークの中立性などを保ち、誰もが納得できる形で均衡を取り戻すにはどうすればいいかという話です。
この本では、P2Pをキャッシュサーバのようにして使うなどの方法とルールを決めた上での帯域制限と言うところで、まあそんなモンかなあと云う感じでした。というか問題提起が面白すぎて、解決策がちょっと拍子抜けというか。いや、でもそうですよねとは思いますが。そういえば技術的な〜のほうでNGNは一つの答えだって書いてあってえーっ!! とかまあ思いました。というかNGNが何か全然理解できていなかった上に、NGNの良い評判を全く聞かなかったのでびっくりしたわけです。が、読んでて何となくNGN = 日本の携帯サービス的なもの という感じがした。i-modeとかそんな感じで、通信品質を保証し、認証機能、決済機能+アルファをもった垂直統合型のネットワークを提供するんではないかと。でまあ一応インターネットにもいけるし超便利、みたいな。
んーまあでも個人的には水平分離型のほうがいい気がします。認証や決済に関してもopenIDやらpaypalみたいな方向で行けば良いだろうし。そういう方がインターネットの進化上にある気がする。
というかNGNでサービスを提供することによっぽどの利点がない限りみんなインターネット上でサービスを展開すると思うんですが! そのあたりどうなんでしょう!
■西川 つかさ「ひまわりのかっちゃん」
四年生まで足し算引き算も出来なかった主人公が、転校先の担任と春休み二週間一緒に勉強することで、学業で追いつき、卒業までには学年で一番出来る子になったという実話を元にした話。事実としても凄いし、話も良く、最後は結構感動しました。
因みに主人公は著者。
昔のことは全然憶えていないと云いつつ僕の百倍以上余裕で憶えているのは何なんでしょうね。
■パオロ・マッツォリーノ「反社会学講座」
昔ネットに連載されていたのを単行本にしたのを文庫にしたヤツ。
社会学がいかにデータを恣意的に扱って結論から事実を導き出しているのかと云うことを、笑おうという本。面白いというのもあるし、常識と思われているようなことが結構いい加減なモノなんだなあと云う感じで興味深くもある。
ただ、ここに書いてあることを判断できる知識もないし、データを調べる気もしないのでこの本の教訓を僕は実践できないなあと思う。
■「僕には数字が風景に見える」
自閉症+アスベルガー症候群の人の自伝。ある意味では非常に異質な人の視点から見た世界というのをかいま見せてくれる素晴らしい本。この人にとって数字が形としてどう見えるのか、どういう意味を持つのかについては特に興味をそそられた。
■さとう珠緒「超教養」
WEBダ・ヴィンチに連載されているのをちょっとみておもしろかと思ったんだけど。うーん。ところどころおおっと思ったけど。まあ、そのまんまという気もする。
しかし何というか、ダ・ヴィンチはなにか嫌な感じがする。雑誌自体を読んではないんですが、ウェブを見ている限り何というか本の雑誌のくせに妙に気取っているというか。本を読んでいる自分を見ている第三者の目を意識してポーズをとっているようななんかええかっこしいな感じが。なんかこう、いや、まあいんですけどね。
■「モバゲータウンは何故凄いのか」
今携帯で大流行と噂のモバゲータウンをケースにモバイルビジネスの概要とPC上のネットの違いについて書いた本。僕のようにモバイルにとんと疎い人間にも分かりやすく現状を把握させる良書。
■「スーパーコンピューターを20万円で作る。」
星の挙動をシミュレーションする専用のスーパーコンピュータを汎用スパコンでは考えられない安価で制作した研究者たちのドキュメンタリー。当事者が書いているが、三人称視点から押さえた筆致で書かれているが中々熱い本。面白い。
用途が限定されている計算機を汎用にする必要はないというのは道理だなと思った。チープ革命で安価でそれなりの性能の計算機はあるわけですが、まだまだそれでは性能が追っつかない部分は多々あるでしょうし、そういう部分に専用機を置くのは非常に賢いというか。採算のとれる範囲でならだろうけど、その点ここでつくられたスパコンは非常に安い。
とはいっても最終的には汎用計算機で全てがすむようになるのかな、とも思う。