2006年09月14日

近況4


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久々にコピック系のマーカーで塗ってみた。正直肌系の色が十二色あってもどれを使うかさっぱりわからない。乾くと全然違う色になるしなあ。
黒で適当に髪に線を入れたら残念なことになった。


空き巣に入られる。
まさか自分の所にという感じにはなる。
が、まあ特に何ともなかったので良かった。

■「八つ墓村」横溝正史

ミステリーとかに対する興味は常に低空飛行なので横溝正史読むの初めて。

戦後復員して神戸で会社員をしていた主人公は、戦国時代に村人が殺した落武者を守り神とあがめる八つ墓村の資産家の跡取りであると言うことを知らされ、村へ行くことになる。主人公が村に到着するのにあわせるように、落ち武者の祟りが再び村を襲ったかのような殺人事件が相次いでおこるようになる。
という感じ? 適当だけど。

謎解き部分とかには興味はないし、あからさまな目くらましの部分は正直どうかなとも思ったけど結構面白かった。山あり谷あり、アクションっぽいのもあったり無かったり。適当な感想。古い農家の雰囲気、跡取りの話とかは、殺人事件云々を抜きしにしても興味深い。後の時代の人間がいくら資料を集めて書いても、その時代の人間が書いた文章と同じようなモノは書けないのかなと思う。作品の空気というか。昔京極夏彦とか読んだときに思ったんだけど。

まあ、それはともかく話には聞いていたけど、金田一耕助の役にたたなさは、なかなか感動的ですらある。他の作品を読んでいないので、何とも言えないが、この作品に限って言えば、作中で金田一本人が言っているように、殆ど彼の関知していないところで事件が収束している。
なんというか、彼のこの作品での役割は、「そして誰もいなくなった」の最後の手紙程度のような気がする。事件が終わった後に、いったいどういう事件だったのかを読者に説明する係というか。

ミステリーを読むときの僕の問題点は、犯人当てに全く興味が湧かないと言うことのような気がする。多分ミステリーファンはそこを楽しむんだろうけど、正直誰が殺そうがいいじゃないの、と思ってしまうので特に何も考えず読んでしまい、作家と読者の知恵比べという七面倒くさいことをする気にはなれない。
おそらくパズルのようで楽しい、とかそういうことなんだとは思うけど……。

横溝正史の他の作品はどうしよう、「悪魔がきたりて笛を吹く」とか「犬神家の一族」とか、有名どころを何作品か読んでみようかな、と言う気もするけど、正直結構お腹いっぱいだ。


「チャーリーとチョコレート工場」映画

ティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演ということで話題になったような気もする映画。レンタル早いよね。

毎日のご飯にも事を欠く貧乏一家の子供チャーリーは、世界のお菓子王、ウィリー・ウォンカのチョコレート工場の招待券を当てる。一緒に招待された四人の子供と工場に入ったチャーリーは、その中で驚くべきものを見る。

と言うわけで素晴らしい。おもちゃ箱をひっくり返したような作品。これぞファンタジーと言うのにふさわしい映画じゃないだろうか。
工場の中で繰り広げられるナンセンスで、想像力を突き抜けた風景や、次々と起こる珍妙な事態。そしてどんなに変なことがあっても、そこがチョコレート工場である、全てはお菓子作りのためであるという事実が、全てに何ともいえない馬鹿馬鹿しい雰囲気を作り出している。
それでいて実は話は、素直な子供はいい目に会うよ、という教育的で真っ当な話になっているのも個人的にはポイントが高い。童話の王道というか。見ていて安心感があり、個々の愉快な場面に集中して楽しむことが出来る。
ジョニー・デップの神経質そうなキャラクターの演技が実に上手い。他の一癖もふた癖もあるようなキャラクターもみんな上手く演じている。

あと吹き替えが上手いよなあと思った。このレベルが保証されるなら、もう映画館で字幕で見る必要なんて無いような気がする。情報量なんか比べるのもあほらしいぐらい違うわけだし、なんで字幕にこだわるのかよくわからない。
いや、英語の聞き取りできる人なら問題ないだろうけど、そういう人ならそもそも字幕はいらないし。

いやそれはいいけど映画はとにかくスゴイ面白かった。最後の終わり方も非常に良かった。映画館で見ても良かったなあ。