2011年11月16日

技術の進歩と仕事と経済に関する疑問

僕は人間が実行可能な活動は、計算機と機械などの人工物によってすべて実現可能だと思ってます。長期的には。
というわけで、コンピュータが仕事を奪う、というのは自明だと思っています。百年もさかのぼらない昔に居た、計算尺を持ってひたすら計算をし続けていた方々がコンピュータの登場と発展によって一掃されたように、ホワイトカラーの仕事はすべてコンピュータとプログラムの進歩でだんだんと置き換わっていくのは必然です。
僕がやっている設計の仕事も将来的にはコンピュータがやっているでしょう。僕の数万倍の速度で。
ブルーカラーの仕事のほうが遅いとは思いますが、やはり機械に置き換わっていくでしょう。

貧富の差が開いているというのは、人の仕事を置き換える技術が進歩しているという現実からすると、むしろ当然の結末だと思います。人の仕事を置き換える技術を開発、運用する人が、置き換えられた人たちが受け取る富を受け取ることになるので。
結果として、そういった技術を開発、運用する人が多くの富を集め、大多数が人を使った方が安くすむだけ、の仕事になる、という風に二分化されるのでしょう。
マネジメントをするITサービスも提供されていることに象徴されるように、置き換えられる範囲は広がっていくと思います。
それが突き詰められたとき、たとえば技術的特異点に到達し、本当に人間の仕事がすべてなくなってしまったときにどうなるのかなあと言うのが、疑問の一つ。

一方コンピュータに仕事を奪われると考えると一見悲惨なことに思えますが、僕としてはむしろ、コンピュータのお陰で仕事をする必要がなくなる、と考える方が妥当に思えます。
人間の仕事がなくなることが問題になるのは現在の政治経済のシステムがそれが問題になるようなシステムだからと言うだけだと思うのですが、残念ながら経済音痴な僕にはその理由がわからない
その理由は何なんだろうなあと言うのがまた疑問の一つ。

簡単にまとめると、たとえば新しいシステムが開発されて百人の仕事がなくなったとしたら、なぜ百人が遊んで暮らせるようにならないのか。ということです。
効率化を進めれば、人の労働力が余るのは当然なのですが、なぜその余った労働力が余ることが問題となるのか。なぜ働かざる者食うべからずという、数千年前の言葉がいまだに大手をふるっているのか。
そういった価値観が、仕事のための仕事を作り出し、資源を浪費しているのではないのか。
卑近な表現をすると、なんで21世紀にもなって週五日も働かなければならないんだ! ということです。

割と本気で悩んでいるので、誰か教えてくれるとうれしいです。

2011年11月07日

X10を買った

これまで、FinePix F31fd → CX2 → D90 という感じでデジカメを買ってきて、今現在は家にCX2とD90の二つがあるんだけど、どうも使いこなせないというか常用できないというか、どちらも帯に短したすきに長し、という感じでしっくり持ち歩くことが出来なかった。

さすがに評判の良いデジイチだけあって、D90たしかに反応が良いしシャッターを押すの楽しいし、綺麗に写るんだけど、とにかく重い。
ズームレンズとセットで1kgを超えるんで、正直そこまで写真にやる気がない身としては、持ち歩く気になれない。嵩張るし。車で出かけるのならともかく、基本歩きか電車だからなー。
かといってD90をある程度使った後だと、CX2は軽くて持ち歩けるけど、合焦するの遅いし、写りも今一だし(そこは比べるなという話だけど)あんまり楽しくないので、微妙だなーという気分だった。iPhone買ってから、普段写すのなんてデジカメなくてもすんじゃうし。

あと、自分がレンズを交換できることにそれほど喜びを感じないというか、デジイチのレンズ高すぎて僕の金銭感覚では買いそろえるのに抵抗ありすぎるということが判明したので、一眼チックな使い心地でそれなりに画質が良くてコンパクトなカメラがあれば買いたいなーという、欲張りな野望を抱きつつ、でも閾値を超えるほど欲しいモノないし、そもそも写真とるのそんなに好きなわけでもないしなーとここ半年ぐらいグダってた。

高級コンパクト系ではOlympusのXZ-1を一番の候補としてずっと悩んでたんだけど、今ひとつ決め手がない。知り合いが持っていたので、買ってもつまらんなーというのもあった。Laicaは高杉問題外。X100も面白げで気になったけど、高いしデカイと言うことでナシ。Nikon1も悪くなさそうだけど、レンズ交換いらないし。

というところに先月頭にFUJIFILMがX10を発表したんだけど、これが調べれば調べるほど良いというか欲しくなると言うか、コレこそ自分が欲しかったものではないか!? という気持が最高に高まったので、発売日にヨドバシで触ってみたら、物欲が最高級に高まったので、念のために一週間ほど冷却期間をおいたんだけど、特に物欲が落ち着かなかったので、ヨドバシに行っていい笑顔で購入してしまった。
当たりでした。

いろいろ良いところがあるんだけど、まず外見が良い!
色々ごちゃごちゃついていてレトロな感じで自分の持っているカメラの抽象的なイメージに非常に近い。マットな黒の金属ボディに、電源スイッチを兼ねた存在感のあるレンズ、ズームに連動した光学ファインダー、ダイヤルなど、細部まできっちり作っていて、安物感が全くない。持っているだけで無駄にテンションが上がる。
そして軽い。コンデジとしては重めではあるけど、D90に比べると圧倒的に軽い。羽のように軽い。軽いし嵩張らないので、肩か首にかけて持ち続けてもまったく苦にならないし、違和感もない。コレは結構大きい。

操作性も良い。基本的な機能は一通りそろっているし、絞りやシャッタースピードを変えるのもダイヤルが二つあるので、非常にラクチン。露出補正に関しては上に専用のダイヤルがあるので、変更も確認もとても素早く出来る。あとズームが手動なので手早くかえることが出来る。そのかわり片手での操作というのは難しくなっている。レンズを出さないと電源も入らないので、基本的に両手オンリーの使い勝手。
どの設定を変えるにしても、だいたいメニューに入らずにボタンからいける。といって無駄にボタンが多いわけでもなく、よく考えられたバランスだと思う。あと面倒くさいときはEXRモードにしておけば、すべてカメラが考えてくれるのでシャッターを押すだけでいい。
コレまで触った中では、最高に使い勝手が良い。

たださすがに合焦やシャッター押したときの反応はD90に比べると遅い。仕方がないんだろうとは思うけど、D90の気分で写しているとブレまくってしまう。これは自分で慣れて気をつけないといけない。

写りも綺麗。センサーサイズがコンデジにしてはかなり大きめ&レンズが良い&解像度がほどよく押さえら得られている&...らしい、ということで、写りが良いと思う。
ピクセル等倍で見ても細かいところまでかなりきっちりと写る。そこは正直大きめに印刷でもしないとあんまり変わらない気もするけど。
あとコンデジにしては被写界深度浅めの表現もそこそこ出来る。あとピントブラケットで三枚とって合成してぼけを強調した写真を撮る、みたいなことも出来る。明るいところなら、デジイチと比べても遜色ない写真が撮れるんじゃないかと思う。
暗いところでも感度結構良いし。

しかしまあ、正直良い写真撮れる買って、カメラの性能より写す人の腕だよなーと思うので、X10の画質が良いからと行って、僕の写真が良くなるわけではないという残念。

というわけで、コレまで買ったデジカメの中では、一番買った後の満足度が高い感じ値段も高かったけど!
値段がアレなので人にお勧めはあんまり出来ないけど、まあ、結構良いんじゃないかなー思いますよ。はい。価格の評価を見た限りでは、基本的に悪い評価をつけている人は居ませんね。
個人的にはあと、ファインダーをX100同様の、ハイブリットビューファインダーにするか、EVFにして、合焦速度とシャッター押したときの反応がD90並になれば何も言うことはないなあと思います。贅沢ですねハイ。

というわけでテンション上がってフィルター類と三脚、フラッシュをひとそろい集めたいなーという気分になっています。

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