2012年05月27日

歴史難しすぎ。

ゆがめられた地球文明の歴史という本を読んだ。
タイトルが怪しいし、宇宙人とか出てくるんじゃないかなあと期待して手を取った。あとなんで技術評論社が? という疑問もあった。宇宙人とか全然出てこないし、割とまっとうな本にみえた。中を見たら歴史学への否定的な発言がとても多くてなんか楽しい気分になったので買ってみた。

内容としては、南シベリアとかの草原地帯が東西アジアを結ぶ経路になっていて、一般的に言われているよりもずっと東西の交流はあった。むしろ歴史上に大きな役割を果たしていたのはその地帯の国々である。現在の主流の歴史学はヨーロッパと中国によって歪められている。という感じの話だった。そして遊牧民族を非常に重要視している。
細かいディテールは頭に入ってこなかったけど。

内容の正否は全く判断つかないんだけど、面白かったし言われてみるとそうなのかな、と思う。多分反対する文献を読んでもそうなのかな、と思うだろうけど。
そもそもここで批判されている歴史学が、現実の歴史学と一致しているかの判断も出来ない。

中学生の頃から歴史は苦手で、未だに恥ずかしいぐらい全く教養がない。
というか社会科全般全く教養がない。島根と鳥取を取り違える自信がある。しかしやはりその中でも世界史は群を抜いて分からない。一年間センター試験の勉強をして八割とれなかったぐらい苦手だ。そもそも記憶力ないし、有機化学も全くダメだったことを思い返すと、単純に暗記力を問われる科目が全般ダメだった。
とうに諦めているけど、エピソード記憶も意味記憶も全て忘れ去ってしまう人間としては、記憶力がある人間がうらやましいなあと思う。

歴史に関して言うと、同地域の時系列的な流れに関しては、どうにかこうにか憶えたけど、それが年代とは全く結びつかなかった。また、地理も全然憶えられなかったため、横のつながりも分からなかった。その辺が全然ダメな理由だったんじゃないかなあと想像している。縦のつながりも切れ切れだし、横のつながりもぼろぼろ。そりゃテストで点もとれないわけだ。

当時は全く興味がなかったから歴史なんて最低限できればいいやという気分だったけど、ここ数年ポツポツ歴史系の本を読んだりしていると、やっぱり世界史の通史を全然知らないというのは面白い本を十分に楽しめていないような気がする。
とはいえやはり通史にあまり興味がもてない...ということでそれ系の本を読んでも全然頭に入ってこない。非常に残念だ。

正直難しいんだよなあ。だいたい世界史の最初の最初のメソポタミアの歴史を見始めただけでも気が滅入ってくる。シュメールの都市国家、ウル第一王朝、アッカド、ウル第三王朝、バビロン王国、三王国、アラム人、フェニキア人、ヘブライ人、アッシリア、四王国、ペルシア....
ふう。単語を覚えるだけでもつらいのに、それぞれの有機的なつながりや、イベント毎、年代を把握しないといけないとなると、気が遠くなる。時代が下れば下るほど情報が充実してなんかどんどん話が細かくなってくるし。古代エジプトなんて一ページで千年とか過ぎるんだから近代史も同じノリで良いじゃん。
そう思うと歴史を理解、把握するというのは一体何なんだろうという疑問が出てくる。用語や年代、イベントなどを憶えれば理解できるのか、なんか歴史の流れ的な何かが分かると理解できると言えるのか。
因果関係的な話と言っても突然出てきた単語が重要な役割を果たしたりして、??ってなるし。ヒッタイトは海の民に滅ぼされました。え、誰!? みたいな。
なんか無限の事実がバラバラと列挙されているようでそれらを統合して考えることが出来ない。
歴史が好きな人、得意な人というのは一体どうやって歴史を勉強しているんだろうかと不思議に思う。超能力か何かか?

さらに、歴史研究が進むと単語の読み方が変わったり、歴史的な事実、もどんどん変遷したりするみたいだし、もうなんなんだろうという感じだ。正直科学的な研究は長期的には正しいと思っているけど、歴史研究はどうなんだという謎を感じる。ただそれは多分自分の偏見だろうな。

とすると研究はさておいて、勉強している歴史は一体何なんだろうな、というのとなんで勉強するんだろうな、という疑問が浮かぶ。が、まあどうでもいいかな、とも思う。
基本的には僕が読む本を書く人が歴史だと思うものを知れれば良いんだけど難しい。残念だ。