2012年06月17日

今最もアニメになって欲しいラノベ「魔法少女育成計画」

「魔法少女育成計画」がとても良かった。
魔法少女という歴史のあり確立したフォーマットを採用し、それを崩すことでインパクトを出す、邪道魔法少女やまどかマギカ、ロボットもので言うところののぼくらなのなどの亜流であると高をくくって読み始めたんだけど、どうしてどうして、とても面白い。
最初思っていたこと自体はそれほど的外れではなくて、魔法少女にバトルロワイヤルを混ぜた、いわば王道的な邪道を行くような作品。
バトルロワイヤルは悪趣味ジャンルの王道だと思うんだけど、やはり王道は王道だし、魔法少女にバトルロワイヤルを混ぜ込んだ邪道は、良作になるポテンシャルがある。そしてこの作品はバトルロワイヤルに期待される趣味の悪さをキッチリと作り込んでいて傑作になっている。

作品の設定自体は恐らく古典的な魔法少女に近く、魔法の国からの死者に選ばれた女の子(に限らないけど)たちが魔法少女になって、困った人たちを助けることでマジカルやンディーを集めていく、というお話。けんかっ早い魔法少女がいるとは言え、戦闘ものの魔法少女と違って、敵がいない。あくまで人助けであり、皆そのつもりで魔法少女をしている。
そして増えすぎた魔法少女を減らすために、魔法少女同士はマジカルキャンディーの量を競いあうよう強いられるときも最初は魔法少女の枠内で競い合っている。それがキャンディーの奪い合い、そして殺し合いにエスカレートしていく、その流れが非常に上手く、無理矢理感もない。ああ、確かにその状況だったらそうするよな、というのばかり。

16人の魔法少女も一冊の文庫にしては多すぎるだろうと思うんだけど、キャラの立て方が上手いのか、すっと頭に入ってくる。ただ感情移入できそうと言うところですごい勢いで死んでくのが悲しかったが。
え、お前そこで死ぬの? とかこいつはもうちょっと活躍すると思ったのに! という意外な展開がてんこ盛りなのだが、伏線を張ってキッチリ回収していくので違和感が全然ない。

話の中身的にはまどかマギカに全然勝てる気がするので、是非1クールぐらいでハイクオリティなアニメ化してくれないかなあ。BLOOD-Cぐらい割り切ったスプラッタ描写を期待する。

とにかく、ぼくらのとかよんでヒャッホーとか言っている人たちが読むといいんじゃないだろうか。

2012年06月07日

劇場版BLOOD-C感想 ネタバレあり

期待しまくって、公開初日の初回で見たんだけど、うーん、正直コレどうなのという気分になった。あのTVアニメの劇場版に何を期待するのと言われればそうなのかも知れないけど、しかし結構面白くなる要素はあると思ってたし、話がダメでもすげーアクションとかが沢山あれば楽しめるんじゃないかと思ってた。

□期待したこと
1.セーラー服に日本刀の美少女が超絶アクションで大暴れ
2.劇場版クオリティで驚きのグロシーン!
3.撒き散らした伏線の綺麗な回収。

□結果
....


細かい話は置いておいて、この映画はハーレクインとか少女漫画とかのパターンをBLOODでやろうとしたのかなと思った。結局、伝統のある家系の生まれで日本を左右できるレベルの企業(セブンスヘブンw)の社長で当然大金持ちのイケメンである文人がヒロインにあの手この手で熱烈にアプローチするお話なのですよ、BLOOD-Cは。

基本シリアスな雰囲気でその微妙な設定はどうなんだろう。家系により背負った重い責任から逃げて一目惚れした小夜に謎の愛情表現をするために大量殺戮とか敵役としてはクズすぎてどうしようもない。まあそれでも他がしっかりしていれば面白くなったんだろうけど。

だいたい文人のやることなすことが意味不明すぎて分からないし、それ以前に全般的に設定がよく分からない。なにもわからない。最後のクライマックスもよく分からない。なんでPS3のゲーム画面みたいになったのか分からないし、なんであっさり倒されたのかも分からない。文人がどうしたかったのかが分からない。青少年保護条例は結局何がしたかったんだ。
あとキャラの魅力も分からない。途中で小夜が「皆君に惹かれていくな」という感じの台詞をかけられるけど、小夜の魅力も分からない。わりとアホの子に見える。映画キャラの魅力も分からない。というか全員馬鹿にしか見えない。

頑張って設定を整理しようと思って、ノベライズと漫画も全部買ってみたけど、余計分からなくなった。カオス。

ノベライズを読んだ感じでは、映画などで明確に語られていない設定などをきっちり頭に入れて見ればもうちょっと面白いのかなあと思ったけど、それってどうなんだろう。もうちょっと普通に楽しませることは出来なかったのかな。


TVアニメ版で面白いなあと思ったのは、浮島実験という舞台により日常シーンが作品中でメタな視点から語られることにより、あのクソみたいな寒々しい日常シーンにうんざりした視聴者の気分と登場人物の気分が実はシンクロしていたというトリッキーなことを成し遂げていたところですよ。
「つーかまず制服がありえないっつーの」はアニメ史上に残る名台詞だと思う。
つまらない話を見るうちに、知らず知らずのうちにののねねや時実に感情移入しているという素晴らしい構造。

しかし映画はそういった一歩引いた構造が存在しないために、つまらなさが生々しく迫ってくる。TV版と映画版ともにあまり面白くないけど、そこが致命的な違いだな。

2012年06月06日

Windows 8 RP いじってみた。

先週公開されたWindows 8 ReleasePreviewをThinkpadX201sに入れてちょいちょいいじっているんだけど、どうなんだろう、という気分になった。Windows 7が結構良くて、XP厨完全死亡www、Windows8も買っておくかと思ってたけど、やっぱり様子見で良いかな。デスクトップメインの自分が急いで導入するようなOSではない気がする。Haswell世代のタッチ対応のUltraBookが出たら考えよう。


Consumer Preview触った段階では、スタート画面やチャーム(画面右にマウスを寄せると出てくる、全アプリ共通IFで検索、共有などができるメニュー)、左端によせるとでるアプリの切り替えや画面の分割などの基本的な部分については、まあ割と使いやすいかなあと思ってた。ただCP段階では、メトロのアプリについては、MS純正もサードパーティも完成度が高くなさそうだったので全然いじってなかったんだけど、RPで色々そろったので触ってみると、うーんどうも、こう。あまり使い勝手が良い気がしない。
たぶんまだ作っている側がこなれていないというのもあるんだろうけど、Navitimeとかもルート検索する方法を見つけるのにエライ手間取ったし。自分が新しいのになれる能力が低下していると言うことかも知れないけど。

どうも直感的な操作性よりも、表示される画面をシンプルにすることにこだわっている印象を受けた。表示を最小限にして、チャームとか、アプリバーとか組み合わせることで色々出来るようにしてるみたい。

いきなり触って、使いやすい! という印象は受けなかった。ただ全アプリ共通の操作がおおそうなので、使い込んでいくと使いやすい、ということなんだろうな。あとアプリ制作側も使いやすいメトロアプリのパターンが確立されていないのも問題っぽい。新聞アプリとか閲覧性が悪いし。
本当はMSの純正アプリが指標になるべき何だろうけど、出来ていないような気がする。ちょい微妙なのが多い。
まーこの辺は8が定着してアプリがどんどん出れば良くなってくんだろうけど。というわけで様子見することにした。

デスクトップは個人的には良かった。Windows7からの順当な進歩という感じだった。評判の悪いリボンI/Fも普段いらないから隠しておけるから気にはならない。
コピー周りやタスクマネージャの改善とかもいいんじゃないだろうか。Aeroはなくさなくて良いと思うけど。
Windows8のデスクトップの変更がWindows7にポーティングされるとうれしいんだけどなあ。されないだろうな。

あとメモ帳が相変わらずメモ帳なんだけど何なの。MSはバカなの。Paintですら少しましになっているのに、メモ帳が相変わらずメモ帳なのが理解できない。

デフォルトでまともなエディタを入れて欲しい。